英語IR資料作成のポイントとコツ|日本語資料の翻訳だけではダメな理由とは?
グローバル投資家に会社の魅力を伝えるには、英語で作られたIR資料の質が非常に重要です。単に翻訳するだけでは不十分で、投資家視点に立った情報の整理や、読みやすいデザイン、明確なメッセージが求められます。今回は、英語IR資料を作成する際のポイントとコツを整理し、作成プロセスなど実務で役立つ具体的な手法について解説します。
英語IR資料作成の重要性
近年、株式市場のグローバル化が進む中、上場企業や上場準備企業にとって英語でのIR資料作成は必須となっています。海外の機関投資家やファンドが日本企業に投資する際、最初に手に取るのが英語版IR資料であり、投資判断に直接影響する重要なツールです。ここでは、英語版のIR資料作成の重要性を説明します。
グローバル投資家に伝える意義
近年、株式市場のグローバル化が急速に進んでおり、上場企業や上場準備企業にとって、英語での情報発信はもはや選択肢ではなく「必須条件」となっています。特に、海外の機関投資家やファンドが日本企業に投資するケースが増加する中で、彼らが最初に手に取るのが英語版のIR資料です。この資料は単なる説明文書ではなく、投資判断に直接影響する重要なコミュニケーションツールとして位置づけられています。
英語IR資料が果たす役割は、単に「情報を英語に置き換える」ことではなく、「日本企業の価値をグローバル基準で再構築し、魅力的に伝えること」です。日本市場の特徴や文化的背景を踏まえながら、海外投資家にも共感・理解されるように翻訳・編集することで、企業の透明性や信頼性を高め、結果的に投資判断を後押しします。
IR資料の目的
IR資料の根本的な目的は、企業の現状と将来性を投資家にわかりやすく伝え、信頼を獲得することにあります。投資家に対しては、正確な財務情報の開示はもちろん、企業の成長戦略、リスクマネジメント、そして社会的責任の取り組みなどを包括的に示すことが求められます。
特に英語版IR資料では、「透明性」と「説得力」の両立が不可欠です。単に数字を羅列するだけではなく、それらの数字の裏付けとなる戦略的ストーリーを構築し、「なぜこの企業に投資すべきなのか」という明確なメッセージを発信する必要があります。
さらに、グローバル市場では投資家の視点が多様化しています。短期的な利益よりも、長期的なサステナビリティやESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みを重視する傾向も強まっています。そのため、IR資料には企業の財務的側面に加えて、非財務的価値の説明も求められています。
英語版のIR資料に必要な基本要素

英語IR資料は、単に情報を翻訳するだけでは十分ではありません。海外投資家に企業の価値を正しく伝えるためには、情報の整理方法、表現のわかりやすさ、視覚的な見せ方など、基本要素を押さえることが重要です。ここでは、英語版IR資料に欠かせない基本的な要素について解説します。
- 日本市場について詳しく無いことを前提とした整理
- 視覚的な情報
- 簡潔でわかりやすい言語
- 明確なストーリー構成
日本市場について詳しく無いことを前提とした整理
英語版IR資料を作成する際にまず意識すべきなのは、読者が日本市場に詳しくないという前提です。
海外の投資家は、我々が海外市場の制度や慣行を十分に理解していないのと同じように、日本特有の商習慣や市場構造に精通しているわけではありません。そのため、国内投資家向けの資料では省略できる背景説明も、英語版では丁寧に補足する必要があります。
たとえば、日本固有の制度は、英語での略称や定義を明確に示し、簡単な背景を加えるだけで理解度が大きく変わります。また、業界の特性を説明する際には、日本特有の商流や規制環境、政府の産業政策などもあわせて整理することで、海外投資家が文脈を理解しやすくなります。
そして、市場環境の説明も重要です。マクロ経済的な視点から、日本経済のトレンドや為替・金利の動向、消費者行動の変化を簡潔にまとめたうえで、企業が置かれている位置づけを説明します。そのうえで、海外の同業他社との比較を行い、自社の強みや差別化ポイントを明示することが有効です。具体的な差別ポイントを示すと、海外の投資家はより明確な判断を下しやすくなります。
視覚的な情報
英語IR資料では、視覚的要素の活用が理解促進において極めて重要です。グラフや図表、インフォグラフィックを適切に配置することで、複雑なデータや戦略を一目で理解できるようにします。文章中心の資料よりも、視覚的に整理された資料の方が、国境を超えて伝わりやすいという利点があります。
特に財務データや業績推移を示す際には、時系列グラフや円グラフなどを活用して視覚的に訴求することが有効です。また、重要指標(KPI)は色やアイコンで強調することで、読者の視線を自然に誘導することができます。さらに、資料全体のデザインを統一することで、ブランドとしての一貫性を示すこともできます。
英語版IR資料のデザインは、「シンプルかつ論理的」であることが理想です。華美なデザインよりも、余白やフォントサイズを適切に調整し、見やすさと情報の整理を優先することで、国際的に通用する資料となります。
簡潔でわかりやすい言語
英語でのIR資料作成では、「短く、簡潔で、正確な」言語を使うことが原則です。専門用語を多用しすぎると、投資家によっては理解が難しくなる場合があります。そのため、一般的なビジネス英語で代替できる表現を選び、文章は可能な限り短くまとめることが推奨されます。
また、段落の最初に要点を述べ、その後に詳細説明を加える構成にすることで、読みやすさが向上します。数字や事実を裏付けとして提示しながら、企業としての姿勢や戦略を端的に示すことが重要です。キーメッセージはページの見出しやキャッチコピーで繰り返し提示し、印象に残るように構成します。
明確なストーリー構成
投資家は単なる数値よりも、「企業のストーリー」に惹かれます。企業の沿革や理念、社会的使命から始まり、現在の戦略や将来のビジョンへと自然に流れるストーリーを描くことで、読者の関心を引き続けることができます。
英語IR資料の構成は、しばしば次のような流れが効果的です。
まず、企業概要と市場環境を説明し、次に強みや競争優位性を紹介します。その後、財務状況、リスク要因、成長戦略、サステナビリティ施策を順に展開し、最後に株主還元方針や経営メッセージで締めくくる構成です。このような「流れ」を意識することで、単なるデータ集ではなく、企業価値を伝える物語として機能する資料になります。
IR資料を英語化、翻訳する際のコツ
英語IR資料は単なる日本語の翻訳ではなく、海外投資家に理解され、共感される内容に仕上げることが重要です。ここでは、英語化、翻訳の際に意識すべきポイントや表現の工夫、信頼性を高める方法について解説します。
- 投資家に響く英語表現を使用する
- 透明性と信頼性を確保する
- ストーリーテリングを活用する
投資家に響く英語表現を使用する
翻訳の際に最も避けるべきは、日本語をそのまま英語に直訳することです。直訳では英語として不自然になり、投資家の信頼を損ねる恐れがあります。
たとえば、「挑戦する企業文化」をchallenging corporate cultureと訳すと、英語圏では「難しい職場」という意味に誤解される可能性があります。代わりにa culture that embraces innovation and continuous improvementのように、意図を明確に伝える表現が望ましいでしょう。
また、数値や指標には必ず単位と期間を明示し、曖昧さを避けましょう。英語圏の投資家はデータの裏付けを重視するため、可能な限り定量的な表現を使うことが重要です。さらに、詳細情報は脚注や補足資料として分離し、本文は投資家が最も知りたい要点に集中させます。
透明性と信頼性を確保する
IR資料において最も重要な要素の一つが、企業の透明性と信頼性です。これは単に数字を正確に示すだけでは達成されません。
投資家は、企業がどのように意思決定を行い、どのような戦略に基づき事業を展開しているのか、そしてその結果が将来どのように反映されるのかという全体像を理解することで、初めて信頼を置くことができます。したがって、IR資料作成においては、過去実績と将来見通しを明確に区分し、それぞれを適切に整理して提示することが不可欠です。
過去実績は、単に売上高や営業利益といった財務指標を列挙するだけでなく、企業が直面した市場環境や競争状況を踏まえたうえで、その成果や課題を丁寧に説明する必要があります。
たとえば、前年と比較して売上高が減少している場合、単に減少したと伝えるのではなく、なぜその減少が生じたのか、どの事業領域や市場要因が影響したのかを明示することで、投資家は数字の背後にあるストーリーを理解できます。
また、重要な投資や戦略的意思決定の結果として発生したコストや損失についても、正確に開示することが信頼性を高める一助となります。これは、企業が成功体験だけでなく課題やリスクを率直に開示する姿勢を示すことになり、投資家に「この企業は透明性を重視している」と評価されるポイントになります。
一方で、将来見通しについても、根拠のない楽観的な予測は逆効果です。投資家は、企業が提示する将来計画や業績予想に合理的な根拠があるかどうかを注意深く見ています。そのため、IR資料においては、将来見通しと過去実績を明確に区別し、過去のデータに基づいた分析や市場環境の見通しをもとにした計画を示すことが重要です。
たとえば、今後の売上予測を提示する際には、ターゲット市場の成長率、競合の動向、自社の戦略投資計画、製品やサービスのロードマップなど、具体的かつ客観的な根拠を提示することで、投資家はその数字の妥当性を判断できます。
また、リスクや課題も率直に開示することが信頼性向上のためには不可欠です。企業はしばしば、ネガティブな情報を隠すことが誤解を招くと考えがちですが、実際にはそのような情報を適切に示すことが、むしろ投資家の信頼を得る結果につながります。
たとえば、主要市場の景気変動や規制リスク、競合による市場圧力、製品開発上の課題など、企業活動におけるリスクを整理して提示することで、投資家は将来の意思決定に伴う不確実性を正確に理解できます。IR資料では、リスクの種類や影響度、対策の有無をわかりやすく記載し、投資家が「企業は課題を把握し、対策を講じている」と認識できるようにすることが重要です。
そして、事実ベースで正確に記載することも不可欠です。情報の正確性は、投資家との信頼関係を構築する基盤であり、財務数値や業績指標の小さな誤りも評価に大きく影響します。IR資料を作成する際には、各数値の出典を明確にし、内部監査や会計監査の結果を反映させ、誤解を招く表現は避ける必要があります。
業績の変動や市場状況についても、あいまいな表現ではなく、具体的かつ客観的な情報として提示することが求められます。透明性を確保するためには、情報開示のタイミングや更新頻度も重要であり、最新のデータや状況を反映した資料を提供することが、投資家からの信頼につながります。
さらに、IR資料における透明性と信頼性は、デザインや構成にも現れます。読み手が情報を直感的に理解できるように、数字やグラフは適切なフォーマットで整理し、強調すべきポイントを明確に示すことが必要です。
過去実績と将来見通しを区別するセクションを明確に分け、注釈や凡例を活用して背景情報を補足することで、投資家は資料を読むだけで企業の現状と戦略を正確に把握できます。デザインの統一性や視覚的な整理は、情報の信頼性を視覚的にも伝える手段となるのです。
ストーリーテリングを活用する
IR資料におけるストーリーテリングは、単なるデザインや数字の整理ではなく、企業の戦略や成長性を投資家に直感的に伝える手段です。現代の投資家は、企業の財務状況だけでなく、ビジョンや経営哲学、事業成長の背景を理解したうえで意思決定を行う傾向があります。そのため、IR資料は数字の羅列ではなく、「企業の物語」として構築される必要があります。
まず、ストーリーテリングの基本は次の四部構成です。
- 導入
- 現状分析
- 課題・戦略
- 将来展望」
導入では、企業のミッションや価値観、経営理念を簡潔に示し、投資家に「この企業はどのような存在か」を理解してもらいます。
次に、現状分析では、過去の業績や市場環境を振り返り、企業がどのような経緯で現在のポジションに至ったのかを説明します。ここでは、単なる売上や利益の変動ではなく、戦略的な意思決定や投資判断、製品開発の背景などをストーリーとして紡ぐことが重要です。
課題と戦略の章では、過去の分析に基づき、現在企業が直面している課題や市場の変化を整理します。そして、それらに対して企業がどのような戦略を採用しているかを示すことで、投資家に企業の判断力や未来志向を伝えることができます。この部分は、数字や表だけでは伝わりにくいため、文章での説明に加え、図解やチャートを活用して視覚的に理解を補助することが有効です。たとえば、新規市場への進出や製品ポートフォリオの変化を、フローチャートやインフォグラフィックで示すことで、投資家は直感的に企業の成長戦略を理解できます。
最後に将来展望の章では、企業が描く未来の姿を示します。ただし、ここでも重要なのは「根拠のある予測」であることです。市場環境、競合分析、自社の強みと弱みを踏まえたうえで、合理的な成長目標や戦略の方向性を明示する必要があります。これにより、投資家は単なる希望的観測ではなく、現実的に達成可能な成長計画として企業の将来像を捉えることができます。
ストーリーテリングを活用する際には、言葉の選び方も重要です。専門用語や内部用語に依存せず、誰が読んでも理解できるシンプルな表現を心がけることで、投資家の関心を引きやすくなります。また、要点を箇条書きではなく文章の流れで整理することで、読み手は企業の考えや価値観を自然に理解できます。文章の流れに沿って、過去の成果、課題、戦略、将来像が一連の物語として理解できることが、IR資料におけるストーリーテリングの本質です。
さらに、ストーリーテリングは単に文章に限りません。図解やチャート、写真、アイコンなどを組み合わせることで、投資家の理解と記憶に残る資料を作ることが可能です。たとえば、売上構造の変化を棒グラフで示すだけでなく、各事業部の成長要因をアイコンで視覚化したり、戦略的なプロジェクトをタイムラインで表現したりすることで、数字だけでは伝わらない「企業の意思」が伝わります。視覚的表現を活用することは、情報の複雑さを整理するだけでなく、投資家が資料を読んで興味を持つきっかけにもなります。
ストーリーテリングを活用したIR資料は、投資家に「企業の全体像」を伝えると同時に、「この企業に投資する価値がある」という信頼感を形成します。過去の実績や財務指標だけでは見えない企業の哲学、戦略的判断、未来への挑戦を理解させることができるため、投資家との信頼関係を深めるうえで非常に有効です。透明性を確保した上でのストーリーテリングは、数字と物語のバランスを最適化し、投資家にとって理解しやすく、納得感のある資料作りを可能にします。
このように、透明性と信頼性を確保することとストーリーテリングを活用することは、IR資料作成において不可分の要素です。過去実績や将来見通しを正確に提示し、リスクや課題を開示することで投資家に信頼感を与えると同時に、企業の戦略や成長性を物語として伝えることで、投資家に共感を生む資料となります。両者を統合的に活用することで、IR資料は単なる数字の報告書ではなく、企業価値を伝え、資本市場での信頼を高めるための戦略的ツールとなるのです。
英語IR資料の作成プロセスと注意点
英語IR資料の作成は、単に日本語の資料を翻訳するだけでは十分ではありません。グローバル投資家に対して企業の魅力や戦略を正確に伝えるためには、資料全体の構成、表現方法、レビュー体制など、包括的なプロセスを踏むことが不可欠です。
ここでは、効率的な作成プロセスから失敗を避けるための注意点、さらに資料をブラッシュアップする方法まで、英語IR資料作成における実務的な手法について解説します。
- 効率的な作成プロセス
- 失敗しないための注意点
- ブラッシュアップの方法
効率的な作成プロセス
英語IR資料の作成は、原則として日本語版資料を土台に進めます。しかし、このとき単に日本語を翻訳するだけでは、グローバル投資家に十分な情報が伝わりません。
最初のステップとして重要なのは、日本語版資料を投資家視点で再構成することです。日本の市場や規制、慣習を前提とした情報は海外投資家にとって理解しづらい場合があります。
たとえば、日本の会計基準や業界特有の用語、文化的な前提条件などは、そのままでは意味が伝わらないことが多いため、資料を作成する際には、海外投資家が初めて企業を見る立場で内容を整理し直すことが必要です。
具体的には、各セクションの順序を見直し、投資家が理解しやすい順番で情報を提示すること、専門用語や内部用語の説明を補うこと、数字や指標に単位や期間を明示することなどが含まれます。これにより、資料全体のストーリーが論理的に整い、投資家にとって読みやすい構成となります。
次に、英語翻訳は必ず専門家に依頼する必要があります。翻訳の品質は、資料の信頼性に直結します。機械翻訳や社内翻訳だけでは、ニュアンスの微妙な違いや投資家が求める表現を正確に伝えることが難しいため、IR資料の作成経験があるプロの翻訳者に依頼することが重要です。
特に、企業の戦略や財務情報、リスク開示の部分は正確な言語表現が求められるため、翻訳者との綿密なコミュニケーションが不可欠です。翻訳者には、企業のビジネスモデルや戦略、業界知識を事前に共有し、数字や指標の意味まで正確に理解してもらうことで、英語資料の品質を格段に向上させることができます。
資料作成においては、内部レビューと外部レビューの実施も欠かせません。内部レビューでは、経営陣やIR担当者、財務部門が中心となり、数字や情報の正確性、ストーリーの一貫性、投資家に伝えたいメッセージが正しく表現されているかを確認します。外部レビューでは、翻訳者や専門家、場合によっては投資家経験者にチェックしてもらうことで、資料の客観性や理解のしやすさをさらに高めることができます。
レビューの際には、単に誤字脱字や数字の確認にとどまらず、文章の流れや図表の配置、情報の優先順位が投資家視点で適切かどうかを検証することが重要です。このプロセスを経ることで、資料全体の完成度が大幅に向上し、投資家に安心感を与えることができます。
失敗しないための注意点
英語IR資料作成でよくある失敗の一つは、数字やグラフの見せ方が統一されていないことです。
資料内で同じ指標や単位が異なる形式で提示されている場合、投資家は混乱し、資料の信頼性が損なわれる可能性があります。そのため、グラフや表は形式を統一し、色使いや凡例、ラベルの表記方法も一貫させることが必要です。また、重要な数値やトピックは強調して表示し、投資家が資料の要点を直感的に把握できるように工夫することが求められます。
加えて、キーメッセージの明確化も不可欠です。企業の強みや戦略、成長性を示す要点は、各セクションの冒頭や結論部分で繰り返し提示し、資料全体で一貫性を持たせることが望ましいです。これにより、投資家は資料を通じて企業の魅力を理解しやすくなります。
ブラッシュアップの方法
作成後は、投資家からのフィードバックを反映させるプロセスを設けることで、資料の精度と有用性を高めることができます。実際の投資家ミーティングや説明会で得られた質問や指摘を資料に反映することで、次回の資料作成における改善点を明確に把握でき、より投資家視点に沿った情報提供が可能となります。
また、資料は最新情報を常に反映する必要があります。財務数値や市場環境、戦略計画は変化することが多いため、定期的に更新し、資料が常に現状を正確に反映している状態を保つことが重要です。このような継続的なブラッシュアップは、投資家との信頼関係を維持し、企業価値を正確に伝えるための鍵となります。
作成プロセス全体を通して意識すべきことは、英語版のIR資料は単なる情報の翻訳や数字の羅列ではなく、企業の戦略や成長性を投資家に伝えるための戦略的コミュニケーションツールであるということです。資料作成にあたっては、情報の正確性、透明性、論理的な構成、デザインの一貫性、投資家が理解しやすい言語表現、そしてレビューとブラッシュアップを組み合わせることで、初めて投資家に価値を伝える資料が完成します。プロセスを段階的に管理し、各ステップで専門家の意見や投資家視点を取り入れることが、成功する英語IR資料作成の秘訣です。
このように、効率的な作成プロセスの設計、失敗を避けるための注意点の把握、ブラッシュアップによる改善を通じて、英語IR資料は投資家にとって理解しやすく、信頼性の高い情報源となります。企業はこれらのプロセスを体系的に実施することで、資料の質を向上させるだけでなく、投資家に対する企業の透明性や誠実性を示すことができ、長期的な信頼関係の構築にもつながるのです。
IR資料作成ならFiNXにお任せください

当社FiNX株式会社はIR資料作成を専門とする企業であり、企画構成からデザイン・翻訳まで一括で対応可能です。豊富な実績とサポート体制により、上場企業から中小企業まで幅広く対応し、企業の魅力を最大限に引き出す資料作成を実現します。最後に、FiNXの概要と、特長を紹介します。
FiNXの概要
FiNXは、投資家目線での客観的なアドバイスをベースに、企業のIR戦略立案から実行支援、資料制作までを包括的に扱っています。
FiNXのIR資料作成の特長
特に、 FiNXの主な強みは次の3点です。企画構成から翻訳、デザインまでワンストップで提供することが可能です。
- 企画構成から翻訳、デザインまで一括対応可能
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まとめ
英語版のIR資料の作成において最も重要なのは、投資家視点で情報を整理し、わかりやすく伝えることです。単に数字や戦略を列挙するだけでは、投資家が企業の価値や成長性を正確に理解することは難しく、資料の本来の目的を達成できません。
したがって、資料を作成する際には、読み手である投資家がどの情報を求め、どのような順序で理解すれば最も納得感を得られるかを意識しながら構成することが不可欠です。企業の業績や市場環境、戦略、リスクといった要素を投資家の視点で整理することで、資料全体の流れが論理的になり、理解しやすくなります。
また、資料にはストーリー性、透明性、そして視覚的訴求力を意識することが求められます。投資家は数字だけでなく、企業の戦略的判断や成長の背景、ビジョンを理解することで投資判断を行うため、資料の中で一連の物語を描くことが重要です。
さらに、透明性を確保することも不可欠であり、過去実績と将来見通しを明確に分けるとともに、リスクや課題も正直に提示することで、資料に信頼性が生まれます。視覚的訴求力も同様に重要で、グラフやチャート、図解などを活用することで、複雑な情報も直感的に理解でき、投資家が短時間で資料の要点を把握できるようになります。
そして、レビューと改善のプロセスを踏むことが、英語IR資料の完成度を高めるためには欠かせません。内部レビューでは数字や文章の正確性、情報の整合性、キーメッセージの明確化を確認し、外部レビューでは投資家視点からの理解しやすさや表現の適切性を評価します。
こうしたプロセスを経て資料をブラッシュアップすることで、単に情報を提供するだけでなく、企業価値を的確に伝える資料に仕上げることができます。結果として、投資家に対して企業の透明性、戦略性、将来性を理解してもらいやすくなり、長期的な信頼関係の構築にもつながるのです。
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